【1話】僕に安全で分厚い作業靴を下さい。ガラスの粉塵舞うゴミ集客場の絶望

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高校を卒業した僕は、やりたいことも特に見つからず、

とりあえずご飯代を稼ぐためだけにアルバイトを繰り返す日々をスタートさせます。

当時は「日雇いのバイト」を探していました。

少しつらくても時給が高いものを選んで、働く時間を少なくして、なるべく家にいるようにしたいと思っていました。

 

家にいたいと思った理由ですが、

僕が小学校くらいの時くらいに、半身麻痺になってしまった要介護度4のおばあちゃんが家にいたためです。

要介護者の区分は要介護1、2、3、4、5の5段階があり、身体・精神障害により、6か月にわたり、日常生活動作の一部または全面に介助を必要としている状態です。

移動には車いすが必要となり、常時介護なしでは、日常生活を送ることができない人が対象です。全面的に介護を行う必要はあるものの、会話が行える状態の人が対象です。胃瘻や点滴で、食事介助の必要性がない人は、全面的な介護が必要でないと判断され、要介護4に該当することがあります。

引用:健康長寿ネット

 

幼稚園の頃はまだ元気だったんですけど↓

おばあちゃん 介護前

道を歩いている時に急に脳卒中になってしまったようで、そのまま左半身が麻痺し、車いすの生活を余儀なくされました。

車いす 要介護

 

高校を卒業した時にちょうど、僕の父と母は離婚したので、

僕と母親とおばあちゃんの3人暮らしでした。

 

母も生活費を稼ぐために仕事をしていましたが、

食事やトイレ、起き上がることもサポートしないといけないため、

どちらかが家にいて介護をする必要がありました。

 

デイサービスという、介護施設に預けてお世話をしてくれるサービスもあるんですけど、

そのサービスを使う費用もなかなか工面できず、

そんなこともあって、母親と一緒に交代しながらお世話をする必要があったんです。

母が一日仕事に出ていることが多かったので、長い時間家を空けられないっていう縛りもあり。

 

 

そこで見つけたのが、ゴミの分別の仕事。

 

最初書いてあったのは、「簡単で誰でも続けられる仕事です!」と書いてあったので、

次の日にお給料も出る+短時間ってことで、僕には都合がいいかなと思い、

初出勤日を迎えることになるのですが・・・

 

行ってみたら、想像と全然違うやないかい( ゚д゚)/

 

怒号飛び交う現場

 

「・・・はい??」

 

仕事を開始して数分後、目の前に現れたのは、

僕の身長の5倍近くもある、1トンを軽く超えてきそうなくらいデカくて重量のあるブルドーザーでした。

それに乗ってるおっさんが、
我が道といわんばかりの勢いで敷地内でブイブイ言わせながら車を走らせるのです。

「いやいや、これが人の近く通ったら危ないでしょーよ!!」

 

気をつけないと、本当にゴミと間違われて、

大きなゴミはこのブルドーザーで一気に現場中央に掘られている深い穴に入れるようになっています。

その穴は、深さ100m近くありそうな暗くて深いゴミ捨て穴で、本気でゴミと一緒に落とされそうで血の気が引きましたね(´ω` 😉

ゴミ集客場

 

一気に恐怖を覚えた僕でしたが、現場監督に仕事内容を言い渡されます。

僕の仕事内容は、ブルドーザーでは分別できない細かなゴミを手で拾って分別していくもので、

もう燃える燃えない、粗大ゴミとか関係なく、ぐっちゃぐちゃに混ざっているので、それを目で確認しながら分別していくことでした。

 

中にはとがったガラスの破片やクギも至るところに落ちていて、

支給された作業靴では薄すぎて貫通してしまうので、全く意味を成しません。

歩くたびに、クギが落ちていないか気をつけながら進むから、仕事のスピードが遅い。

それを見ていた現場監督の人が「遅ぇーよ!」と怒鳴り散らす。

 

 

「いや、お願いだから、クギが刺さらないような安全で分厚い作業靴を僕にください」

 

そんなん言えるような雰囲気の現場ではありませんでした。

周りのアルバイトのみんなも同じ靴だったし、それ以上は言えない現場・。

少しでも話しかけようものなら逆ギレされそうな空気が漂う現場・・。

目つきも鋭く、変な緊張感が漂う現場・・・。

 

 

足元を常に気をつけなくてはならない。

ブルドーザーに巻き込まれないように周囲を警戒しなくてはならない。

ブルドーザーがガラス製品にぶつかる度、辺り一帯にガラスの粉塵が舞い散ります。

 

その粉塵が舞い散るところにも、自分たちが細かなゴミを分別しに行かなくてはなりません。

 

もちろん、全てのゴミ集客場の仕事がこんな現場だとは思いませんし、相手を思いやって声をかけてくれるところもきっとあるでしょう。

ただ、僕が働いていたところがたまたまそういう現場だったのかもしれません。
(このとき以来、ゴミ集客場の仕事はしていませんので詳しくはわかりませんが)

 

 

アルバイトのおじいちゃん怒鳴られる
→そのおじいちゃん、僕を怒鳴る

周りを見ると、僕と同じ高卒くらいの人もいれば、

60歳を超えてるんじゃないかと思えるくらいのおじいちゃんも働いていました。

こんなおじいちゃんもゴミ集客場で働いている姿を見て、なんか可哀想に思えてしまったのですが、

その気持ちも一瞬で消え去りました(笑)

 

そのおじいちゃんが仕事でミスをしたのでしょう。

あるとき、現場のリーダー(おじいちゃん息子くらいの年齢の人)に、すごい剣幕で怒鳴られていました。

そしたら、そのうっぷんを晴らすかのように、

今度はそのおじいちゃんが僕をそれ以上の剣幕で怒鳴ってくる。

 

僕が何かやらかしたわけではないのに。

言われた通り、ゴミを分別して拾っては捨て、拾っては捨てを繰り返していただけなのに・・・。

車に引かれないようにも気をつけていたのに。

 

さらに、僕だけでは発散が足りなかったのでしょう。

他の若い人にも当たり散らしていました。

 

 

唯一の救いは休憩時間。

そこにいる人たちから逃れられるのだから。

 

労働時間は朝の8:00〜夜の20:00。

「あれ?書いていた時間と違くね??」

と思って聞いてみたら、「あくまで一例だから」と一言。

 

これだけ働いて、日給9000円。

 

初めてのアルバイトだったので、

「働くってこういうことなんだ」

「時間を短くしてとも言えないし」

「おばあちゃんが一人になる時間が出てしまうけどしょうがない」

「世の中みんな我慢して働いているんだ・・・」

と自分に言い聞かせ続けていたんですけど、

数ヶ月後、さすがに心身ともに疲れ果ててしまった僕は、

逃げるようにこの仕事を辞めました。

 

環境は人を変える

人の入れ替わりがはげしいのもあるのか、

辞めるときには、「あっそ」みたいな調子で終わりを迎えます。

 

要は、僕じゃなくてもいいんだなと、このとき確信しました。

でも、こんなゴミ集客場の仕事でもわかったものがあります。

 

それは、「環境は人を変える」ということ。

 

怒号飛び交う中でずっと過ごしていては、

自分もつられて悪口を言ったり、人に怒りやすくなったりしてしまう。

あのおじいちゃんもそうなのかもしれません。

現場監督ももっと上の上司から同じような扱いをされてきたのかもしれません。

 

改めて、自分が存在する環境はとても大事だと感じました。

 

あの現場の人たちはきっと、周りと同じことをすることで少しでも楽になろうとしていたのかもしれませんね。

周りと歩調を合わせることで、安心感を得るみたいな。

 

確かに、無意識に楽な方に自分が持っていかれそうな感覚がそのときありました。

でも、僕はそうはなりたくなかったのでこの環境から離れることを決め(←というか逃げたに近いですw)、

これからどうお金を稼いで行こうと考えた時、

高卒である僕は「資格」という武器を手に入れて、

世の中と対等に渡り合おうと勉強を始めることにするのですが。

 

次回、プレッシャーから僕を救ったヒーローが登場

↓↓↓

次回

前回のあらすじ。 ゴミ捨て場の仕事で体調を崩すことが多くなった僕は、ふとしたときに自分の将来について不安を感じはじめます。   「自分はこのまま、何にもならなそうな毎日を過ごして、どんどん歳をとっていくのだろうか[…]

ヒーロー

>2020/4/5 テーマ「THE THOR」でリニューアル!

2020/4/5 テーマ「THE THOR」でリニューアル!

2年近く「STORK」を愛用してきた当ブログは、これから「THE THOR」でデザインも新たに生まれ変わりました。(STORK、今までありがとう!)

これからも当ブログではブログ作りに役立つ情報を発信していきます。よろしくお願いします(o^^o)

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